解体工事は欠かせない!
床構造面を固めて剛さを発揮させる工夫は必ず必要となります。
つまり、上下階の耐力壁線がずれている場合には、上階の耐力壁の受けた水平力が床面を通って下階の耐力壁に伝達させるようにしなければならないのです。
木造住宅の床面は水平構面の剛さを期待できないことが多いため、上下の耐力壁線は原則として一致させる必要があります。 建物の形状を考えるうえでは、次のようなポイントが挙げられます。
建物の平面は、耐震的にはなるべく単純な形が好ましいと考えられます。 複雑な形をした平面の建物の場合は、建物全体が一体化しないでそれぞれの部分が振動特性の違いから地震時に境界部分に被害を受けることが多くなります。
たとえば、それぞれ大きさの異なる建物を狭い部分で接合してあるような平面形の場合、その接合面の部分が地震時に損傷を受けやすくなります。 いわゆる、不整形な平面形を有する建物にしないことがポイントです。
平面的に細長い、アパートのような住宅は、梁間方向には多くの戸境壁があって地震に効果があるのですが、桁行き方向の南側には開口部を多くとり、北側には出入口や台所・浴室など水廻り換気のための開口部をとることが多く、地震力や風圧力に抵抗する壁が少ないため、構造的には不利な構造といえます。 都市のなかの住宅はどうしても間口の狭い敷地に細長い建物をつくらざるを得ません。
光や風を十分に取り入れたいと思うと、どうしても開口方向の壁が極端に少なくなってしまいます。 どうしても1階にガレージを取らなければならないこともあるでしょう。
狭小敷地に細長い形の住宅をつくる場合、壁量を確保するため、高倍率の壁を設置せざるを得なくなります。 高倍率の壁ほど大きな水平力を負担するため、引抜き力が大きく働き、耐力壁が一方に偏ってしまうことによって、壁の少ない側の振幅が大きくなり、柱の引抜きによる倒壊や、偏心による接合部の部分破壊による倒壊を招きやすくなるのです。
建物の立面も、なるべく単純で均整が取れていることが望ましく、立面的に偏りがあると地震の際に一部分に地震力が集中して作用し、その部分から破壊が始まりやすい建物となってしまいます。 たとえば、一方の側に2階部分が載っているなど、重心が偏った建物では、2階部分の床構造面に力が集中するため、ほかの部分より破壊の可能性が高くなります。
やむを得ず建物の形状が平面的は立面的に均整の取れない場合には、剛性率・偏心率などの確認を行い、各階の剛性が極端に異ならないようにする必要があります。 耐力壁配置のバランスを図り、部材断面の剛性を上げるとともに、床構造面の剛性を増すなど、応力集中による弱点部をつくらないようにしなければなりません。
建物の形状によっては大きな風圧力を受ける場合があり、地震力だけでなく、風圧力も考慮して設計をする必要があります。 幅の割に背の高い住宅は、地震や台風で転倒しやすいという危険性があります。
この場合、基礎・土台・柱が緊結されていれば、むしろ腰折れする危険性もありますので、注意が必要です。 方向の荷重(自重や積載荷重、積雪荷重)がなるべく各骨組みに均等に分担されるように、垂木・母屋・根太・床梁・大引などの間隔をそれぞれできるだけ均等にする必要があります。
梁を支持する柱も平面的にできるだけ均等に分布するように配置し、上階の柱の下にはできるだけ柱を設けるようにしたいものです。 やむを得ず上階の柱を梁や桁で受ける場合には、柱を受ける梁がクリープ(長時間にわたって曲げるような力を加え続けると、力を加えなくとも曲がった状態になってしまう現象のこと)などにより、大きな変形が生じないように断面寸法やスパンなどに十分な注意をしなければなりません。
建物の形状が複雑になると外壁の出隅部分、外壁の入隅部分、外壁と下屋部分の屋根との取合い部分、外壁と基礎の取合い部分が多くなって雨漏りを生じやすくなります。 雨水が壁体内に入ると、老朽化を早める原因にもなります。
雨水が入らないようにすることを「雨仕舞」といいます。 雨仕舞で注意する部分としては以下の点が挙げられます。
木造住宅は、建築物を構成する主要材料である木材や木質材料の劣化によって老朽化します。 その要因には、偶発的に発生する火災や風水害による被害や風食、材質自体の劣化もありますが、木材に特異で最も激しい劣化を及ぼす腐朽菌による腐朽や蟻害などの生物劣化が挙げられます。
こうした腐朽菌や蟻害から家を守ることが、木造住宅の老朽化を防止することにつながります。 前提として住宅を長持ちさせるためには、いかに水を遠ざけるかが最も重要ですその対策として、雨漏りをさせない、壁内部に結露させない、水道管や排水管などの水漏れを起こさないことがポイントとなります。
最初から木材に含まれている水分も、その量が多いと腐朽の原因となりますので、建物に使用する木材は1%程度の含水率である乾燥材を使用する必要があります。 いったん濡れた木材はなかなか乾燥しにくいため、雨漏り、水漏れなどの事故の後は通風をよくするなどの方法により、乾燥をさせる必要もあります。
どのような建築物であれ、自然界の巨大なエネルギーに対して「安全」であるように構造設計することは、経済的にも技術的にも至難のことであって、安全を完璧に保証できることではありません。 なぜなら、現代構造工学において、自然界における自然エネルギーの解明が十分なされていないからです。
材料においても、その経年変化によって、構造材料に劣化現象が発生している場合には、すでにその構造体そのものが劣化しており、元の設計時に期待した耐力を失いつつあります。 そのため、材料の劣化の程度によってその耐久性を測る粘りなどの局所的変化については、十分な解明がなされていないことがあるといえます。
実際の建築物の構造設計の場においては、現代工学の未知の部分があっても安全率を用いることによって解決を図ることとしています。 したがって、耐震診断や耐震補強設計を行う際には、いかにしてその安全率を建物の構造部分の性状に合わせて決定するか、ということがポイントとなります。
既存建物の耐震補強計画の前提となる診断は目視によるところから始まり、見えない部分に欠陥がないことを前提とせざるを得ないなどの制約があります耐震性能の程度をどのランクに位置づけするのかという問題も発生してきて、やっかいなことでもあるのです。 耐震性能をバランスよく建物各部に発揮させなければならず、そのために構造的弱点をうまく補おうとしても、簡単に「安全率」によって処理できないケースも出てきます。
現行の建築基準法上の構造強度に準拠していない建物の場合も、構造耐力上主要な部位についての耐震性能判断は正確さを要求され、安易に、建築基準法施行令の構造基準を満たしていればよしとするような判断を避ける必要があります。 このように、耐震診断は目視による診断の正確さが要求され、それゆえ細心の注意を払って臨まなければなりません。
耐震補強方法の選択にも十分な注意が必要となります。 木造住宅に被害を及ぼす地震の程度は、相手が天災である以上、どれほどの破壊力が発生するのかは、正直いって分かりません。
絶対倒壊しないと保証できるものではないのです。
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木造住宅の床面は水平構面の剛さを期待できないことが多いため、上下の耐力壁線は原則として一致させる必要があります。 建物の形状を考えるうえでは、次のようなポイントが挙げられます。
建物の平面は、耐震的にはなるべく単純な形が好ましいと考えられます。 複雑な形をした平面の建物の場合は、建物全体が一体化しないでそれぞれの部分が振動特性の違いから地震時に境界部分に被害を受けることが多くなります。
たとえば、それぞれ大きさの異なる建物を狭い部分で接合してあるような平面形の場合、その接合面の部分が地震時に損傷を受けやすくなります。 いわゆる、不整形な平面形を有する建物にしないことがポイントです。
平面的に細長い、アパートのような住宅は、梁間方向には多くの戸境壁があって地震に効果があるのですが、桁行き方向の南側には開口部を多くとり、北側には出入口や台所・浴室など水廻り換気のための開口部をとることが多く、地震力や風圧力に抵抗する壁が少ないため、構造的には不利な構造といえます。 都市のなかの住宅はどうしても間口の狭い敷地に細長い建物をつくらざるを得ません。
光や風を十分に取り入れたいと思うと、どうしても開口方向の壁が極端に少なくなってしまいます。 どうしても1階にガレージを取らなければならないこともあるでしょう。
狭小敷地に細長い形の住宅をつくる場合、壁量を確保するため、高倍率の壁を設置せざるを得なくなります。 高倍率の壁ほど大きな水平力を負担するため、引抜き力が大きく働き、耐力壁が一方に偏ってしまうことによって、壁の少ない側の振幅が大きくなり、柱の引抜きによる倒壊や、偏心による接合部の部分破壊による倒壊を招きやすくなるのです。
建物の立面も、なるべく単純で均整が取れていることが望ましく、立面的に偏りがあると地震の際に一部分に地震力が集中して作用し、その部分から破壊が始まりやすい建物となってしまいます。 たとえば、一方の側に2階部分が載っているなど、重心が偏った建物では、2階部分の床構造面に力が集中するため、ほかの部分より破壊の可能性が高くなります。
やむを得ず建物の形状が平面的は立面的に均整の取れない場合には、剛性率・偏心率などの確認を行い、各階の剛性が極端に異ならないようにする必要があります。 耐力壁配置のバランスを図り、部材断面の剛性を上げるとともに、床構造面の剛性を増すなど、応力集中による弱点部をつくらないようにしなければなりません。
建物の形状によっては大きな風圧力を受ける場合があり、地震力だけでなく、風圧力も考慮して設計をする必要があります。 幅の割に背の高い住宅は、地震や台風で転倒しやすいという危険性があります。
この場合、基礎・土台・柱が緊結されていれば、むしろ腰折れする危険性もありますので、注意が必要です。 方向の荷重(自重や積載荷重、積雪荷重)がなるべく各骨組みに均等に分担されるように、垂木・母屋・根太・床梁・大引などの間隔をそれぞれできるだけ均等にする必要があります。
梁を支持する柱も平面的にできるだけ均等に分布するように配置し、上階の柱の下にはできるだけ柱を設けるようにしたいものです。 やむを得ず上階の柱を梁や桁で受ける場合には、柱を受ける梁がクリープ(長時間にわたって曲げるような力を加え続けると、力を加えなくとも曲がった状態になってしまう現象のこと)などにより、大きな変形が生じないように断面寸法やスパンなどに十分な注意をしなければなりません。
建物の形状が複雑になると外壁の出隅部分、外壁の入隅部分、外壁と下屋部分の屋根との取合い部分、外壁と基礎の取合い部分が多くなって雨漏りを生じやすくなります。 雨水が壁体内に入ると、老朽化を早める原因にもなります。
雨水が入らないようにすることを「雨仕舞」といいます。 雨仕舞で注意する部分としては以下の点が挙げられます。
木造住宅は、建築物を構成する主要材料である木材や木質材料の劣化によって老朽化します。 その要因には、偶発的に発生する火災や風水害による被害や風食、材質自体の劣化もありますが、木材に特異で最も激しい劣化を及ぼす腐朽菌による腐朽や蟻害などの生物劣化が挙げられます。
こうした腐朽菌や蟻害から家を守ることが、木造住宅の老朽化を防止することにつながります。 前提として住宅を長持ちさせるためには、いかに水を遠ざけるかが最も重要ですその対策として、雨漏りをさせない、壁内部に結露させない、水道管や排水管などの水漏れを起こさないことがポイントとなります。
最初から木材に含まれている水分も、その量が多いと腐朽の原因となりますので、建物に使用する木材は1%程度の含水率である乾燥材を使用する必要があります。 いったん濡れた木材はなかなか乾燥しにくいため、雨漏り、水漏れなどの事故の後は通風をよくするなどの方法により、乾燥をさせる必要もあります。
どのような建築物であれ、自然界の巨大なエネルギーに対して「安全」であるように構造設計することは、経済的にも技術的にも至難のことであって、安全を完璧に保証できることではありません。 なぜなら、現代構造工学において、自然界における自然エネルギーの解明が十分なされていないからです。
材料においても、その経年変化によって、構造材料に劣化現象が発生している場合には、すでにその構造体そのものが劣化しており、元の設計時に期待した耐力を失いつつあります。 そのため、材料の劣化の程度によってその耐久性を測る粘りなどの局所的変化については、十分な解明がなされていないことがあるといえます。
実際の建築物の構造設計の場においては、現代工学の未知の部分があっても安全率を用いることによって解決を図ることとしています。 したがって、耐震診断や耐震補強設計を行う際には、いかにしてその安全率を建物の構造部分の性状に合わせて決定するか、ということがポイントとなります。
既存建物の耐震補強計画の前提となる診断は目視によるところから始まり、見えない部分に欠陥がないことを前提とせざるを得ないなどの制約があります耐震性能の程度をどのランクに位置づけするのかという問題も発生してきて、やっかいなことでもあるのです。 耐震性能をバランスよく建物各部に発揮させなければならず、そのために構造的弱点をうまく補おうとしても、簡単に「安全率」によって処理できないケースも出てきます。
現行の建築基準法上の構造強度に準拠していない建物の場合も、構造耐力上主要な部位についての耐震性能判断は正確さを要求され、安易に、建築基準法施行令の構造基準を満たしていればよしとするような判断を避ける必要があります。 このように、耐震診断は目視による診断の正確さが要求され、それゆえ細心の注意を払って臨まなければなりません。
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